〇作品概要
主要人物2人。ト書き含めて約7000字。ある日、心療内科医を勤めている水城の元へ、おかしな患者がやってくる。その患者は、自分の顔がわからないと言い――水城先生の奇天烈診察録その①。
〇登場人物
木下:心療内科の患者。女。美人。
水城先生:心療内科の医者。男女不問。
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作者:七枝
本文
木下:ときどき、わからなくなるんです。鏡に映った女は本当に私かどうか。先生、こんなのおかしいですよね?ストレスでしょうか。
水城先生:(N)その日、外来で訪れた女は開口一番そうまくしたてた。つり目がちの、左目の泣きぼくろが色っぽい美人だ。口を開かなきゃ見惚れていただろう。残念ながら人は見た目によらないというのは、職業柄よく知っていたが。
水城先生:まぁ、落ち着いてください。えーっと、
木下:京香です、先生。木下京香(きのしたきょうか)。
水城先生:それでは、木下さんとお呼びしますね。木下さん、
木下:京香と呼んでください、先生。
水城先生:……京香さん。今日、朝ごはんはたべましたか?
木下:たべました。
水城先生:なにを食べられましたか?
木下:食パンです。
水城先生:それだけですか?ほかには?
木下:何も食べてないです。食べれないんです、先生。料理をすると食器を洗わなくちゃいけなくなるでしょう?そうするとシンクや、水をためた桶に私が映り込んでしまうんです。そしたら、そしたら、先生。私気になって仕方なくなってしまって。映ってるのが私か、あの子なのか、それとも、
水城先生:あの子?
木下:……っ!なんでもないです。とにかく、そういうわけで料理ができないのです。
水城先生:なるほど。では昨夜睡眠は何時間とられましたか?
木下:……たぶん、3時間くらいです。
水城先生:おや、少ないですね。いつもそのくらいですか?
木下:そう、ですね。ここ最近はずっとそんな感じで。
水城先生:もしやその3時間というのは、合計3時間?
木下:そうです。ずっと寝たり起きたりを繰り返していて。眠ると嫌な夢をみてしまうので。
水城先生:ふむ。どんな夢ですか?
木下:……言わなければいけませんか?
水城先生:さしさわりのない程度でかまいませんよ。
木下:知り合いの……妹の夢です。妹が夢にでてきて、その…あまり仲がよくないものですから。
水城先生:ふむふむ。ちょっと検査してみましょうか。
水城先生:(N)私は簡単に血圧をはかったり、脈をはかったりして、医者らしいことをしてやった。患者というのは不思議なものだ。特になにか変わるということはないのに、とりあえず「検査をする」というと勝手に安心してくれる。
木下:どうですか先生?私おかしいのでしょうか?
水城先生:うーん、特に異常は見当たりませんね。おっしゃる通り、ストレス性の軽いうつでしょう。ご希望でしたら、安定剤を処方しますよ。
木下:お願いします!
水城先生:(N)女は食い気味にそう答えると、もう用は去ったとばかりに席を立った。こういう患者は多い。心療内科医に求められるものは、専門知識というよりも、辛抱強く患者の話を聞く忍耐力と、薬剤師によみやすい字を書く速記力(そっきりょく)だ。
木下:ありがとうございました。
水城先生:(N)女は処方箋(しょほうせん)を受け取ると、楚々(そそ)と頭を下げて帰っていった。あの分だと次回は薬の処方だけで済むだろう。楽な仕事だ。その時の私は、そう思った。
間。
木下:先生!話をきいてください!
水城先生:(N)二度目に女が来院したのは一週間後だった。
水城先生:どうかしましたか?
木下:あの子が、あの子が私を乗っ取ろうとしているんです!私の、私の顔があの子に奪われてしまう!
水城先生:……木下さん。
木下:違います、先生!私は京香です!
水城先生:………
木下:(はっと我にかえって)あ、ちがう。ちがうんです、先生。すみません。わたし……
水城先生:いいえ。こちらこそ失礼しました。この間おっしゃっていたのに。
木下:そんな……私の方こそすみません。あはは…寝不足のせいですね……
水城先生:十分な睡眠がとれていないのですか?
木下:眠るとあの子が、妹がでてくるんです。
水城先生:妹さんとは不仲だとおっしゃってましたね。
木下:ええ……先生、夢をみないほど強力な睡眠剤を出していただけませんか?
水城先生:京香さん、それは……
木下:ねぇ、先生おねがいします。私もうずっとしっかり眠れてないのです。気が変になりそう。
水城先生:(N)確かに女の様子は先日と比べてあきらかにやつれていた。ファンデーションの下にも色濃くクマが残っている
水城先生:京香さん。お気持ちはわかりますが、悩み事があるなら、もっとくわしく経緯をお話しいただけませんか?私も医者です。ろくな診察もせず、おいそれと強力な薬をお渡しすることはできません。
木下:そんな。私、人様(ひとさま)にお話するような悩みなんてございません
水城先生:失礼ですが、とてもそのようには思えません。貴方はずいぶんと思い悩んでいらっしゃるようだ。
木下:…………
水城先生:とりあえず今日はこの間と同じ薬を(処方しますから)
木下:(かぶせて)先生、呪いってあると思いますか?
水城先生:……はい?
木下:呪いです、先生。私、考えないようにしていたんですけど、これってもしかして呪いじゃないのでしょうか。妹が、あの子が、私を妬んで、それで私を乗っ取ろうとして、呪いをかけているんです。
水城先生:………京香さん
木下:きっとそうだわ。本当はわかってたんです。だってこんなのおかしい。私ストレスでつぶれるほど弱い人間じゃありませんもの。あの子のせいよ。あの子が私を呪ったのよ。
水城先生:おちついてください。どうされたんですか。
木下:先生、鏡をみるたびにあの子が映るんです。あの恨めしげなこげ茶の瞳。私、あんなみすぼらしい子になりたくないわ。どうしましょう、先生。あの子が私を乗っ取ろうとしているんです。
水城先生:………
木下:ああ、先生。信じていらっしゃらないのね。でも本当のことなんですよ。私、こんな人間じゃないんです。もっと強い人間なのに。あの子が私を呪ったからこんなことになったのだわ。
水城先生:……(ちいさくため息)よろしい。わかりました。
木下:先生、わたし、
水城先生:(かぶせて)わかりましたよ、京香さん。確かに貴方に今必要なのは睡眠だ。この間より効果の強い薬を処方しましょう。
木下:ありがとうございます、先生!
水城先生:しかし、睡眠剤とは気持ちを落ち着け、眠りに導入しやすくするだけで、睡眠を約束するものでなければ、常用するものでもありません。厳しいことをいいますが、
木下:(かぶせ気味に)わかっていますわ、先生。体力が戻ったら、ちゃんと妹と話し合います。しっかり言い聞かせるわ。ほんとに、困った子なんだから。
水城先生:……第三者を間にたてるのをおすすめいたします。当事者同士の話し合いは難儀(なんぎ)なものですから
木下:まぁ、先生。私は姉ですよ?あの子のことは私が一番よくわかっているわ。
水城先生:………そうですか。お大事に。
木下:ありがとうございました。
水城先生:(N)女は前回同様、足取り軽く去っていったが、また来ることはわかっていた。あの手の人の話を聞かない患者は、たいてい満足した結果が得られず、戻ってくるものだ。
水城先生:(N)案の定、木下京香はその三日後にきた。だが、彼女の話は、私の予想とだいぶ違っていた。
〇三日後、診察室。
〇木下は緊張している。
木下:突然のご訪問すみません、先生。
水城先生:大丈夫です、今日は空いている日でしたから。どうぞおかけください。
木下:え、いえ、あの、私、ちがうんです
水城先生:……なにか?
木下:あの、その……先生にちょっと、見てもらいたいものがありまして。
水城先生:はぁ。
木下:この写真なんですけど。
水城先生:これは――……(何かに気づき、息をのむ)もしや、この写真の方は……?
木下:ええ、先生。これは私の妹です。先生、お聞きしたいことがあるんです――
水城先生:(N)そう言って、木下京香は事の顛末(てんまつ)を私に語った。語っていくうちにたれ目がちな大きな目に涙が浮かび、数滴のしずくが、彼女の右目の泣きぼくろを濡らしていった。
間。
ドアが閉じる音。
水城先生:(N)木下京香が診察室を去った後、私は考えていた。女が語った症状、女が語る呪いという言葉、今日みた涙―…そして、一つの答えに行きついたとき、私は衝動的に電話をかけていた。
〇場面転換の間。その四日後。木下が来院してくる。
木下:こんばんは、先生。
水城先生:こんばんは。どうぞおかけください。
木下:はい。でも驚きました。こんな遅い時間にもやっていらっしゃる日もあるのね。
水城先生:いえ、今日は特別ですよ。
木下:へぇ……なにかご予定が?
水城先生:いいえ。ただ業務中に貴方の診察をするわけにもいきませんから。
木下:………?
水城先生:患者でもない人を、業務時間内に診療するわけにはいかないという意味ですよ。
木下:……はぁ?先生、それは一体どういう意味です?
水城先生:貴方が一番よくおわかりでは?
木下:…………
水城先生:四日前、当院に「木下京香」と名乗る女性が来院されました。彼女は貴方とよく似た相貌(そうぼう)の、かわいらしい女性でしたよ。一枚の写真をもって、こうおっしゃいました。『先生、ここに私の双子の妹が私の名前で来ていませんか』と。
木下:……………
水城先生:写真をみて驚きました。うり二つの女性が二人並んで映っていらっしゃるのですからね。彼女は貴方のカバンの中から、見覚えのない自分の名前の診察券をみつけて、たいそう驚いたそうですよ。涙ながらに私に訴えてきました。どうか妹をゆるしてほしい、このことは警察にも誰にも、言わないでほしいと。
木下:(舌打ちして小声で)余計なことを……
水城先生:(無視して)貴方は木下京香さんではない。京香さんの双子の妹、木下文香(きのしたふみか)さんだ。文香さん、貴方のやっていらっしゃることは立派な詐欺罪(さぎざい)です。こんなことはしてはいけない。
木下:…………
水城先生:お姉さんもこのことは不問にするとおっしゃってました。いいお姉さんじゃないですか。心療内科(しんりょうないか)にいくのを恥ずかしがる人も多い。実名で行きたくない気持ちはわかります。
木下:………
水城先生:今後はよくご家族で話し合い、その上でご来院ください。
木下:………はい。
水城先生:(間をおいて)わかっていただけたならよかった。
間。
木下:……それで?
水城先生:はい?
木下:先生はそんなことを言うためにわざわざ私を呼び出したのですか?
水城先生:社会人として、当然でしょう?
木下:本当に、それだけ?
水城先生:(一拍おいて)……まぁ、ちがいますね。
木下:ですよね。先生は薄情(はくじょう)な方だもの。
水城先生:(少し不機嫌に)おや。
木下:だって、先生。先生は心療内科(しんりょうないか)のお医者様のくせに、私がねむれないといった時も、呪われているといったときも、眉をピクリともさせなかったわ。私、お医者様とはこんな冷血漢(れいけつかん)ばかりかとガッカリしました。
水城先生:仕事ですから。
木下:仕事なら尚のこと心配そうなフリくらいしてくださいな。
水城先生:接客料は診察代に含まれてないのですよ。それに、嘘をついている方ぐらいわかります。
木下:あら?
水城先生:貴方は最初から嘘をついていらっしゃった。
木下:名前以外で?
水城先生:名前以外で。貴方はとんだ大嘘つきだ。寝不足は本当だが、鏡のくだりはまるっきり嘘でしょう。
木下:………嘘ではありません。
水城先生:嘘ですよ。鏡を見れない人が、どうしてそんな完璧な化粧ができるものですか。
木下:あらいやだ。先生ったら化粧がわかるのね。
水城先生:馬鹿にしすぎです。
木下:おバカさんだと思ってました。医者なんて高慢(こうまん)な方はとくに。
水城先生:医者に対するとんだ偏見だ。
木下:うふふふ。そうかしら。でも先生は高慢なお医者様そのものだわ。
水城先生:失礼な。
木下:だって先生。先生はろくな診察もせず、面倒な女を相手にしたくないからと副作用の強い眠剤を私に処方したじゃありませんか。これを高慢なろくでなしと言わずなんというのです。
水城先生:私はちゃんと職務に忠実ですよ。貴方に渡した眠剤も、初回に渡したものとさして効き目は違いません。しいていえば吸収が遅い。
木下:詐欺だわ。
水城先生:貴方が薬剤師の話を聞かない人でよかった
木下:失礼な人
水城先生:貴方にはまけます
木下:それもそうね(くすくすと笑う)
水城先生:さて、文香さん
木下:その名で呼ぶくらいなら、木下とよんでください
水城先生:(無視をして)文香さん。貴方はお姉さんの名を騙り(かたり)、病院に訪れ、狂人のふりをして眠剤を私にゆすり、おそらく今日も尚、新たな眠剤を手に入れにきた
木下:そうですね
水城先生:私は考えました。何故貴方がそんなことをしたのか。心療内科にいくのが恥ずかしかった?バカな。貴方はそんな人ではない。そんな人なら鏡がどうのこうの、いかにもあからさまな精神異常者の真似はしないし、同じ顔の姉の名を騙ったりしない。
木下:なるほど?
水城先生:では、他の可能性は?強力な眠剤をほしがる理由。そして実名を隠したがる、その理由……木下さん。私はその理由、一つしか考えられないのです。
木下:………………
水城先生:あなたは誰か、殺したい人がいるのではないのですか?
木下:…………
水城先生:そして、その罪を実のお姉さんに着せようとしている……そうではありませんか。
十分に間をおいて。
水城先生:文香さん。もしそうなら、貴方が誰かの殺害計画を練っているというなら、
木下:(思わずといった感じで)……っぷ。ぷははははははっ!なにをいうかと思えば!
木下:先生、私が殺人鬼にみえたのですか?鏡をみれない情けない女が?あははははっ面白い!先生、推理小説の読み過ぎですよっ!たかが保険証詐欺にそこまで妄想膨らましちゃいました?
水城先生:…………ちがう、のですか。
木下:あはははははっ!もちろん違います、先生。うふふふ。冷たい先生だと思っていましたが、こんな愉快なところもあるのですね。
水城先生:…………(ため息)
木下:そう落ち込まないでください。当たっているところもありますわ。確かに私は鏡は苦手ですが、見れないことはない。姉の名を騙ったのは、心療内科に通っていることが世間にばれたくなかったからではない。眠剤は本当に眠りたかったからですけれど。
水城先生:謎かけですか?
木下:うふふ、そう焦らないでください。ちょっとした思いつきだったんですよ。姉の名を騙ったのは、大した理由ではないんです。ただ、そうですね……先生。
水城先生:なんですか?
木下:先生は嫌いな人はいますか
水城先生:たくさんいますよ。あなたとか。
木下:あらら。じゃぁ憎い人は?
水城先生:……まぁ、そこそこに。
木下:自分の一生をかけて呪える人は?自分がどうなってもいいから地獄に落としたい人は?なにがなんでも惨めな目に合わせたい人は?
水城先生:………………
木下:私はね、いますよ
水城先生:…………お姉さんですか。
木下:正解です。
水城先生:………………
木下:ちょっとしたね、思いつきだったのです。私と姉はよく似ているから。たまたま保険証を忘れたから。もしここで姉の名を名乗って、イカレ女のフリをすればそれを誰かが広めてくれないかしら、っていう思いつき。
水城先生:…………私も看護師も職務には忠実です。
木下:ですね。待合室も個室制で、とても通いやすくて残念です。
水城先生:そんな感想は初めてです。
木下:初体験うばっちゃいましたね
水城先生:…………なぜそんな身体のはったバカなことを。
木下:嫌いなんです、姉が。
水城先生:…………
木下:鏡がみれなくなるほど、憎くて憎くて、苦しめたくて、仕方がない。もう耐えきれなくて、悪夢ばかりみて、それこそ殺したいって何度も思いました。でもねぇ、先生。死んだらそこで姉の苦しみは終わりじゃないですか。あの人は私の憎しみのひとかけらしか知らずに、死んでいくじゃないですか。そんなのじゃ足らないのです。そんなのじゃ満足できないんです。もっともっと苦しんでほしいのです。地獄にいてほしいのです。私がどうなってもいいから、だから、
水城先生:だから、こんな真似を。
木下:ええ、そうです。
水城先生:やり方が杜撰(ずさん)すぎます。これじゃまるで子どものイタズラだ。
木下:魔が差したんです。最初は純粋に診察目的で、ここへきました。
水城先生:睡眠不足の件ですか?
木下:そうです。この苦しみから助けてほしくて。……でも、先生がここにいらっしゃって。
水城先生:私ですか?
木下:ええ、患者の悩みを流れ作業としか思わないろくでなしのお医者さまが。
水城先生:貴方とは初対面のはずですが。
木下:一目みてわかりましたよ。先生がろくでなしだって。まるで屠殺場(とさつじょう)の豚をみるような目で私をみるのですもの。
水城先生:…………そうでしたか。
木下:そうでした。……伸ばした手が救われないとわかったら、人って逆上(ぎゃくじょう)するものでしょう?
水城先生:さて、どうでしょうね。
木下:私はそうなんです。だから、つい。
水城先生:「つい」でやるようなことじゃないでしょう。
木下:カッとなってやりました。今は後悔してます。
水城先生:信じられません。
木下:それは失礼しました。…………わたしを、警察につきだしますか?
水城先生:…………いいえ、帰って下さい。私はつかれました。
間。
木下:ねぇ、先生。
水城先生:なんですか。
木下:先生はなぜ、今日私を呼んだのですか。殺人未遂犯の私の、何を知りたかったのですか。
水城先生:…………いいたくありません。
木下:そうですか。…………あともう一つ。
水城先生:……なんですか。いい加減帰ってくれませんか。
木下:わたし、鏡がこわいのは本当なのですよ。鏡をみてるとわからなくなるんです。鏡に映っているのは姉か、私か。私が本当に憎くて苦しめたくて仕方がないのは、自分か、姉か、わからなくなるから怖いんです。
水城先生:…………
木下:先生はわかります?鏡に映っている自分はいつも本当の自分だと確信がもてますか?
水城先生:………狂人ごっこはおわりにしてお帰りください。
木下:……はい。さようなら先生
水城先生:さようなら、木下さん。
水城先生:(N)さようなら、と言葉を最後に扉は閉じた。女は二度とここにはこないだろう。
水城先生:(N)窓には、夜の闇に反射して、歪んだ私の虚像(きょぞう)が映されていた。
水城先生:わたしは、こんな顔だったか?
おわり。
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